【二月の勝者に学ぶ】中高一貫校に中学から行くか、高校編入で行くか。メリットデメリット総まとめ

【二月の勝者に学ぶ】中高一貫校に中学から行くか、高校編入で行くか。メリットデメリット総まとめ

「中学受験は課金ゲーム」、「親はスポンサー」、「中学受験合格は、親の経済力と母親の狂気」と中学受験の実態をリアルに描き、ドラマ化もされる名作「二月の勝者」はご存じでしょうか?この記事は、「二月の勝者」の内容をきっかけとして、よくある受験の悩みについて、さまざまな意見(私の塾講師や受験での実体験、周囲の意見、twitterなどの世間の意見)をまとめています。

少しでも、みなさんの参考になれれば幸いです。

高瀬 志帆

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中高一貫校の一般常識

中高一貫校って何?中高一貫校のメリット

中高一貫校とは、中学で入学すれば、高校受験を実質なしで高校に進学できる学校のことを言います。

学校を作り運営するしている設置者が一つの場合(併設)や複数の場合(連携)などのパターンがあります。また多くは私立(併設で全国に約400校)ですが、国立/公立の中高一貫校も全国に100弱程度あります。

そんな中高一貫校には、いくつかのメリットがありますが、一番のメリットはなんといっても、6年間を見据えてカリキュラムが組まれているため、大学受験に有利ということでしょう。特に進学校では、質、レベルが高い授業を、公立より早いペースで受けられるため、公立中学3年間+公立高校3年間で習う内容を中学1年から高校2年までの5年間で学び、最後の1年間は上位予備校も顔負けの受験対策を行うというケースも少なくありません。

そんな中高一貫校ですが、多くの学校では、高校からも若干名募集しており、中学からだけではなく、高校から入学することができます。一般的に、中学から入学し(無試験で)高校に進学した生徒を内部進学組高校から入学した生徒を高校編入組と呼びます。

高校編入組は、どのように授業に合流するのか

中高一貫校に高校から入学した場合、当然、内部進学組とは、中学時代に習ってきた内容、進度が違うため、同じカリキュラムで高校の授業を受けることは難しくなります。

内部進学組と高校編入組のカリキュラムについては、クラスも含めて以下の3パターンに分類されます。

  • ホームルームは1年から一緒だが、高校1年生の間は、いくつかの科目は別で授業を行い(または補習を行い)、2年からすべて同じ授業になる(一番多いパターン)
  • ホームルームも授業のクラスも1年では別だが、2年からすべて同じ
  • 3年間ずっと別々

高校編入を考えておられる方は、上記のどのパターンかがかなり大きなポイントになるので、志望校選びの際は注意してください。

完全中高一貫校とは

上記で説明した高校編入がない学校のことを完全中高一貫校と呼びます

完全中高一貫校に入るためには、中学受験で入学するより他に方法がありません。

今の子供達の選択肢は減ってきているという現実

二月の勝者の1巻の中で、主人公の佐倉先生の母校が完全中高一貫校に変わったというエピソードがあります。

実はこれ、二月の勝者の世界の中だけの話ではなく、現実に完全中高一貫の学校が増えているという事実をご存じでしょうか?

高校編入が出来る学校は減ってきている

最近は、私立の中高一貫校に高校編入できる学校が減ってきています。中学受験における御三家(男子御三家の「開成・麻布・武蔵」、女子御三家の「桜蔭・女子学院・雙葉」)の内、今や高校編入が出来る学校は開成のみとなりました。また、関東圏で中高一貫校の女子高で成績上位行は、ほぼ軒並み、すでに高校編入が出来ません。

その流れは私立だけにとどまらず、公立でも起こっています。都立中高一貫校で「高校からの入学」が募集停止というニュースが2021年ありましたが、今後も、完全中高一貫化の流れは、さらに続きそうです。

完全中高一貫校への流れが起こっている理由は、内部進学組と高校編入組で明らかに大学合格の実績に差があるからのようです。

これまでは、中学受験で入学できなかった有名校に高校から入学するという選択肢がありましたが、残念ながら、その選択肢は刻一刻と消えつつあります。

中高一貫校に中学から行くか、高校編入で行くか。それが問題だ

さて、上記までの状況下で、中高一貫校に行くためには、二つの選択肢があります。

パターン1:中学受験をして合格し、中高6年間を中高一貫校で過ごす

パターン2:中学は公立など他の学校に通い、高校編入で中高一貫校に入学する

どちらを選ぶのがよいのでしょうか?様々なサイトの意見やtwitter、直の生徒や保護者の声などを踏まえて、以下にそれぞれのメリットとデメリットをまとめました。

パターン1:中学受験をして合格し、中高6年間を中高一貫校で過ごす場合のメリット・デメリットまとめ

メリット

  • 完全中高一貫校の増加により、そもそも選択肢がこちらしかなくなってきている。
  • 高校編入組よりも学習の進度が早いため、中学の勉強を早くに修了し高校の勉強に進める。結果として、大学受験に向けた受験勉強の時間を高校受験組よりも多く取れ、大学合格率が上がる。
  • 高校受験がないので中学3年時に、受験勉強が不要となり、楽。
  • ゆとりのある中高6年間が過ごせるため、やりたいことや趣味に打ち込みやすい。
  • いじめが少ない

デメリット

  • 中学受験をする必要がある(小学校5・6年生で遊びたい盛りに遊べなくなる)
  • 教育費(中学受験の費用。私立の場合は、中学からの私立中学の学費など)が高い
  • 大学受験を迎えるときには、最後に受験してから6年は経つので、高校受験組より受験のプレッシャーに耐性がない。
  • 同級生が固定されるため、環境が合わない場合や人間関係が悪化した場合に高校を別にするなどの逃げ場がない
  • 人脈が広がらず、固定的な環境で多感な時期を過ごすことになるため、将来社会で生きていく力が不足する可能性がある。(ムラ社会化している学校もあります。)
  • 通学が遠い場合は友人と遊べなくなる。また、地元の友人と疎遠になる。

パターン2:中学は公立など他の学校に通い、高校編入で中高一貫校に入学する場合のメリット・デメリットまとめ

メリット

  • 中学の3年間で急激に成績が上がった場合により上位の高校を目指せるなど、進学する高校を決めるのが中学3年生時になるため、自分に最適な高校に行きやすい
  • 中学時の環境、友人、さらに高校ではまた別の環境、友人など、多彩な人、環境に触れられる。
  • 高校入試を経験し、受験勉強への耐性がつけられる
  • 中学受験を行わない、公立中学に進学する場合には、教育費が安い

デメリット

  • 内部進学組に追いつくためにものすごく頑張らないといけない
  • 内部進学組内で人間関係が出来上がっている中に入るため、友人を作るのが難しい
  • 公立中学校教育にも、特有の問題がある場合がある(学校が荒れているなど)

まとめ

いかがでしたでしょうか?中高一貫校に中学から行くか、高校編入で行くかという問題を考えるにあたり少しでに参考になれば幸いです。

中学受験を行うにせよ、行わないにせよ、メリットデメリットをしっかりと把握した上で、後悔しない選択をしたいですよね

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高瀬 志帆

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