【漫画で学ぶ計算の順序】四則混合問題【計算プリント作成ツール付き】

【漫画で学ぶ計算の順序】四則混合問題【計算プリント作成ツール付き】

+、-、×、÷やカッコ()が混ざった計算は、小学校で学ぶものの、なかなかルールが複雑で、高校生になっても正しく計算出来ない人をみかけます。

ここで紹介する「ドラえもんの算数おもしろ攻略 計算がはやくできる」では、なかなか覚えられない計算の順序をドラえもんやのび太たちが分かりやすく解説してくれており、個人的には、非常に良い本です。お子さんにも繰り返し学ばせたい人は、是非購入を検討してみてください。

このページでは、上記の本を参考に、計算の順序を解説しています。さらに、きちんと理解できるまで、何回でも新しい問題を作れる計算プリントを無料でダウンロードできますよ。

たし算引き算、かけ算わり算、分数小数のコツやミスしやすい点をどう解決するか、やさしくわかりやすく解説。あわせて中学入試問題の四則の初歩までとりあげた、大好評のドラえもん算数シリーズの9巻目。このページでは紹介しきれなかった細かな内容も漫画で分かりやすく説明してくれるので、文字が苦手な人でも絶対に出来るようになります!
目次

解説(足し算と引き算とカッコしかない場合)

例題:㋐60-40+20と㋑60-(40+20) は同じかな?

よくやりがちな間違いが㋐で次のように計算してしまうことです

例題㋐のよくある間違い:60-40+2040+20を先に計算してしまう。

なんでいけないの?という人は、「きっとここを先に計算すると簡単になりそうだな」と、計算を工夫しようと頑張っている人なので、非常に素晴らしいと思います。

(例えば、こちらの記事では、足し算の順番を入れ替えることで、計算を楽にする方法を紹介しています。)

しかし、計算の順番については、実はいくつかのルールがあります。

計算の時のルール カッコがあるときは絶対に()から。

まずは、最初のルールです。カッコがある場合には、必ず()の中を計算します。迷わず()を計算すればOKです。例題の㋑60-(40+20)では、()があるので、最初に()の中の40+20を計算します。

簡単ですね!

ちなみに、カッコは、普通、()ですが、たまに{}や[ ]が出てきます。

()を小かっこ、{}を中カッコ、[ ]を大カッコと呼びます。

計算する順番は、小カッコ()→中カッコ{}→大カッコ[ ] の順序です。

実際はあまり気にする必要はないですが、例えば、1+{2 + (3 + 4)}なら、(3+4)から計算します。

1+{2 + (3 + 4)}= 1+{2 + 7}= 1+9 = 10

計算の時のルール 足し算と引き算しかない計算は左から

次になかなか教科書にも載っていない当たり前のルールがあります。それは「計算は左から」です。

60-40+20は、足し算と引き算しかないですよね。カッコ()もないです。

こういう場合は、左から順番に計算します。

さらに、足し算と引き算しかない計算であれば、次の計算順序を入れ替えるルールを守れば、式の順番を入れ替えてよいです。(入れ替えたら、やっぱり、左から計算します。)

ちなみに、後で、もう一度説明しますが、「かけ算と割り算しかない計算も左から」です。また、かけ算と割り算しかない計算も、式の順序を入れ替えてよいです。

(やや難)計算順序を入れ替えるルール 数字と前の記号をセットで入れ替えよう

これはどういうことか、というと、60-40+20を、数字と前の記号に分けると、60-40+20になります。40は、ただの40じゃなくて、前の記号の「ー」とセットの-40なんです。

それをセットで入れ替えるということは、

例えば、60 -40 +20 = 60 + 20 -40などです。中学生になったら習いますが、-40を先頭にすることもできます。例えば、-40 +20 +60 です。

60の前には記号がないじゃないかと思った人は天才ですね、いいところに気づきました。先頭は(書かないルールなので書きませんが)実は+が隠れています。どうしてもピンと来ない人は式の先頭に0+を足してみると分かるかもしれません。60-40+20 → 0 +60 -40 +20 。こうしてみると確かに60は+60ですよね。

よくある間違いの40+20を最初に計算することがなぜ間違いだったか

40+20を先に計算するためには、計算の順序を並び替えて、40+20が一番左にならないといけませんよね。でも、60-40+20の並び替えを色々試してみてもらうとよいのですが、何をどうやっても、40+20 -60にはなりません。

例題の解説

例題㋐60-40+20 解説

これは、素直に、「計算は左から」を守れば大丈夫ですね。

60-40 +20 = 20 + 20 =40

もちろん、ルールを守れば、計算の順序を入れ替えてもよいです。この問題では特に楽にはなりませんが、例えばこうです

60-40 +20 = 60 +20 -40

順番を入れ替えたら、「計算は左から」します。

60 +20 -40 = 80 -40 = 40

さきほどの答えと同じになりました。

㋑60-(40+20) 解説

こちらの問題は、カッコがありますね。カッコから計算します。

60 -(40+20) = 60 - 60 = 0

「カッコがあるときは絶対に()から」なので、カッコがある時に、かってに計算の順序を入れ替えてはいけません。

解説(かけ算と割り算とカッコしかない場合)

例題:㋒60÷15×2と㋓60÷(15×2) はどうだろう?

先ほどの足し算と引き算がかけ算と割り算になっても、実はルールは同じです!

1つマスターすれば両方分かるので楽ですね!

計算時のルールと計算順序を入れ替えるルール

混同しがちですが、計算の時にどういう順序で計算するか、と、計算順序を入れ替えるルールは別です。

計算順序を入れ替えた後、計算の時のルールに従って、順番通りに計算するわけです。

計算の時のルール

  • カッコがあるときは絶対に()から。
  • かけ算と割り算しかない計算は左から

計算順序を入れ替えるルール 

  • 数字と前の記号をセットで入れ替える

例題の解説

例題㋒60÷15×2 解説

これは、素直に、「計算は左から」を守れば大丈夫ですね。

60÷15×2 = 4 ×2 =8

もちろん、ルールを守れば、計算の順序を入れ替えてもよいです。この問題では特に楽にはなりませんが、例えばこうです

60÷15×2= 60 ×2 ÷15

順番を入れ替えたら、「計算は左から」します。

60 ×2 ÷15= 120 ÷15 = 8

さきほどの答えと同じになりました。

よくある間違い

先ほどの足し算、引き算の時と同じように、例題㋒には、よくある間違いがあります。

60÷15×2 ≠ 60 ÷ 30

左から計算ではなく、15×2から計算してしまっていますね。

どのように順番を入れ替えても、15×2、や、2×15を一番左に持っていくことはできませんよね。

㋓60÷(15×2) 解説

こちらの問題は、カッコがありますね。カッコから計算します。

60÷(15×2) =60÷30 = 2

「カッコがあるときは絶対に()から」なので、カッコがある時に、かってに計算の順序を入れ替えてはいけません。

解説(「足し算、引き算」と「かけ算、割り算」が混ざった場合)

ここまでで、「足し算と引き算」グループしかない場合と、「かけ算と割り算」グループしかない場合の両方を勉強しました。次は、いよいよこれらの両方のグループが混ざった四則混合の問題です。

四則が混ざった場合では、計算の時のルールと計算順序を入れ替えるルールがそれぞれ1つずつ追加されます。

(四則混合)計算の時のルール カッコの次は、かけ算と割り算を先に計算する

「足し算と引き算」グループと「かけ算と割り算」グループの両方がいる場合でも、カッコが最初なのは変わりません。「カッコがあるときは絶対に()から。」ですね!

ただ、カッコがなくなると、次は左から順ではありません。

次はかけ算と割り算から計算します。

例えば、14 + 15÷5であれば、割り算の部分(15÷5)が最初です。

14 + 15÷5 = 14 + 3 = 17

足し算と割り算が混ざっているのに、左から順に計算してはいけませんよ

間違った計算:14 + 15÷5 ≠29 ÷ 5(先に左から計算してしまった)

(四則混合)計算順序を入れ替えるルール かけ算と割り算のグループの中だけで入れ替える。(足し算と引き算はかけ算と割り算がなくなってから入れ替えよう)

例えば、3+1+4×3÷2 は、4×3÷2の部分が、かけ算と割り算のグループなります。四則混合の問題では、かけ算と割り算しかない部分の中だけであれば、順序を入れ替えてもよいです。

例えば、(別に計算が簡単にはなりませんが)こうです。

3+1+4×3÷2 = 3+1+4÷2×3

逆に、4×3÷2の部分を超えて、順序を入れ替えることはできません。

間違った順番入れ替え 3+1+4×3÷2 ≠ 3×3+1+4÷2

例題㋔:55-(7×2+15÷3)が解けたら完璧

まずは、どこを計算するか、問題文に色をぬったり、線を引いたり、してみましょう。

どんな問題でも、これから計算するところに目印を書くのは、非常に大切ですよ(ここでは、赤色にしています。)

カッコがあるので、まずは、カッコの中ですね。(7×2+15÷3)の部分です。

でも、(7×2+15÷3)を見てみると、かけ算と足し算が混ざっています。なので、まずは、かけ算を計算します。7×2の部分に色を付けたり、線を引いたりしてみましょう。

55-(7×2+15÷3)=55-(14+15÷3)

まだ、足し算と割り算が混ざっています。同様に15÷3を計算しましょう

55-(14+15÷3) = 55 - (14 + 3)

ようやくカッコの中が足し算だけになりました。

55 - (14 + 3)= 55 - 17 = 38

どうですか?次に計算するところが分かりさえすれば、簡単ですね!

まとめ 四則混合計算の場合の計算順

結局のところ、次の順に計算すればOKです。

  1. カッコの中が一番先
  2. 次にかけ算と割り算
  3. 最後に足し算と引き算

あとは、順番を入れ替えるルールに注意しましょう

  1. それぞれかけ算と割り算だけのグループの中や足し算と引き算だけのグループの中では、前の符号とセットなら入れ替えることが出来る

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